ネガティブ思考を持っている人は、カウンセラーには向いていないのか?

      2018/03/02

こんにちは、かねごんです。

 

突然ですが、質問です。

ネガティブ思考を持っている人は、カウンセラーに向いていると思いますか?

 

最近までの私の答えはノーでした。

 

カウンセラーという仕事をしてみたいと思っているわたしは、

かねごん
ネガティブな自分をポジティブにしなきゃ
という想いが、心のどこかにずっとありました。

 

しかし、この1ヶ月ほどの間に、

「ネガティブな気持ちを経験することはカウンセラーにとって必要不可欠なことなのかも」

と感じるようになってきました。

ネガティブ思考な人が、相手を癒せる

最近まで、ネガティブだと相手を元気にすることができないんじゃないか、と思っていました。

 

しかし、たくさんの人のお話や相談を聞いてきたある女性が、「これまでの経験上、ネガティブな人の方が、他の人を癒せると思う」と話してくださったんです。

 

なぜネガティブ思考を持っている人が、他の人を癒せるのでしょう?

 

ポジティブな人に相談すると元気になれる?


なんとなく

ポジティブな人に話した方が、その人の元気を分けてもらえるんじゃないか。

ネガティブな人に話したら、お互いに落ち込んでしまうんじゃないか。

と思いますよね。

 

では、想像してみます。

あなたは「自分はネガティブ思考になることが多い」と思っています。そして、

あなた
今悩んでいることを誰かに話したい!

と思ったとします。

 

 

そのとき相談した相手がとてもポジティブな人だったら?

 

その人と会っているときは、その人の元気や明るさの光に照らされて、元気になった気になれるかもしれませんね。

あなた
元気になった!この人に話してよかった!

と思えるでしょう。

 

 

しかし、その人と別れ、ひとりになったとき

あなた
やっぱりあの人とわたしは違う。わたしにはあんなポジティブな考え方できない。

と、結局自分がどうしたらいいのか分からなくなってしまうのではないでしょうか。

 

ネガティブな感情を共感できる

ネガティブな思考を持っている人は、これまで、

・自分に自信がない

・あの人みたいになりたいのに、自分はできないな

・なんかやる気が出ない

・嫌われたらどうしよう

と様々なネガティブと考えられている感情をこれまでたくさん経験してきました。

 

だからこそ、ネガティブな感情を感じている人のそのときの気持ちを理解でき、共感できるのです。

 

そして、その共感をしてくれる人がいると、相談した人は

あなた
自分だけがこんな感情を感じているんじゃないんだ
という安心することができます。

ネガティブからポジティブに考える方法を教えてくれる

一方、ネガティブ思考な人といっても、ずっとネガティブなわけではありませんよね。

 

自分が感じてきたネガティブな感情。

それを頑張って受け止めようとして、なんでそう考えるんだろう?と分析して。

 

そのネガティブな感情エネルギーを行動のエネルギーに変えていく方法を常に探しています。

ネガティブな自分もいるけど、どうしたらよりポジティブに行動できるのか考えながら過ごしています。

 

だから、自分の理想のハードルを下げてみようとか、嫌な自分も認めてみようと、実際にこれまでやってきたエネルギー変換の解決策を人に伝えられるのです。

 

 

ネガティブ思考を持っている人に相談して、共感してもらい、ネガティブ思考ならではのエネルギー変換の方法を教えてもらう。

そして、それに基づいてすこしずつ行動していくこと。

 

これで、くよくよ悩んでいるときがあっても、すこしずつ前進していけそうですね。

有名なカウンセラーも落ち込むこともある

カウンセラーとして活躍されていて、ユング心理学を日本に広めた第一人者である河合隼雄さんも落ち込むことがよくあった、という話があります。

 

大物作家である村上春樹さんとの対談の中でこんな風に話しています。

河合 僕らの仕事がまさにそうなのですけれども、結局、癒されるのと癒すのとはもう相身互いですからね。(中略)

村上 向こうの問題がこちらにうつってくる、というようなことがありますか。

河合 あります。

村上 河合先生が落ち込んだりするんだろうか…。

河合 よく落ち込んでいますよ。落ち込むから一方でバカばなしをするのです。

引用 「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」

 

河合隼雄さんは、どんな苦しんでいる人を前にしても動じない鉄壁のような人なんてことはなかったんですね。

 

河合さんに相談していたクライエントさんも、河合さんが自分の気持ちに本当に共感してくれていることが分かる。

そして、1人と1人との関わりの中で少しずつ前進していったのでしょうね。

 

カウンセラーという仕事をすることは自分を癒すことにもなる

 

また河合隼雄さんが、カウンセラーをすることが自分を癒すことになっていると感じているという話もあります。

 

村上春樹さんの小説を読んで、「自分の悩みが明らかになった」という読者から手紙が届いた、という村上春樹さんの話を聞いた河合隼雄さんのお話です。

河合 われわれはそういう点ではむずかしい仕事をしているわけですが、それもぼくにとっては、ぼくの病いを治すためのひとつの必要なことなんです。
(中略)
そういう人にお会いすることによって、ぼくの病いも癒されているということがたいへん多いと思いますね。この仕事をしなかったらぼくはおかしくなっていると思います。

引用 「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」

 

河合さんは、自分がカウンセラーとして、活動することで自分の問題も癒されている、と感じていたのです。

 

自身がカウンセラーとして相手を癒すと同時に、自分も相手に癒されていると感じていたのですね。

 

誰しも万事順調!なんてことはない

実際に会って、この人すごいなー!と手の届かない人のように見えることもあります。

しかし、よくよく話を聞いてみると、これまですべて順調にきたというではなく、「実はこれまでにこんなことで辛い経験をしたんだよ。」と教えてくださいます。

 

「今、素敵に見える人でも、過去にはこんな経験があったんだ。自分も頑張ってやってみよう。」という気持ちになれますね。

 

ネガティブ思考があるからこそカウンセラーに向いている

 

ネガティブ思考を持っている人は

①ネガティブな感情に心から共感できる

②ネガティブなエネルギーをポジティブなエネルギーに変換する方法を知っている

③相談されると自分も癒されることである

④辛い体験があり、ネガティブに感じたからこそ、乗り越えた輝きを感じられる

 

ネガティブな気持ちを持つことが多いことこそが、カウンセラーに向いているともいえるのではないでしょうか。

人にはたくさんの感情がある

日々を生きている中で、わたしたちはたくさんの感情を感じます。それをネガティブな感情かポジティブな感情かと2つのどちらかに区別してしまいがちです。

 

ネガティブに傾くことが多いと感じれば、「自分はネガティブ思考な人間なんだ」と感じるかもしれません。

 

しかし、どの人にもその感情がそのときに存在したということはゆるぎない事実です。

 

そして、100%ネガティブなことしか考えられないことはありえないと思います。

ちょっとくらい自分を励ます気持ちも出てきますよね。

 

感情がポジティブでもネガティブでもそれぞれのエネルギーがあるということをしっかり感じて、まわりの人と助け合って、笑い合って生きていきたいですね。

 

村上春樹、河合隼雄に会いにいく

今回、引用した本はこちらです。

村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)
河合 隼雄 村上 春樹
新潮社
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カウンセラーと作家という異なるの職業で生きている中で感じていることの共通点や、社会や人間関係を俯瞰した上で語るお二人のお話がとても面白かったです。

 

人と付き合うときは、お互いが相手に寄り添いあうことが大事だと思います。

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ここまで読んでくださり、ありがとうごさいました(*^^*)

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かねごん

かねごん

臨床心理学専攻の女子大学院の1年生(アトピー療養のため、1年間休学してました)。富山出身、晴れた日に見える立山が大好き。好きな歌は阿部真央の「Believe in yourself」。趣味は料理、カフェ巡り、美術館巡り、読書、スポーツ、旅行などなど。自分のからだのために、主に和食なごはんを手作りしてます♪

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